「太陽をかこう」

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「太陽をかこう」至光社
ブルーノ・ムナーリ 作、須賀敦子 訳

 子どもたちがこの本を読む前と後に描く太陽の絵がどう変わるのか、楽しみになりますよ!子どもに魅力的な美術教育をしていたムナーリ氏の、とても素敵な絵画の「テキスト」です。文章も面白いです。美しい言葉で、男っぽいさっぱりした文です。
 太陽の性質や光の色の変化、作り出す影。雲や霧、スモッグ越しに見える太陽。これらについてまず語られ、身近な存在で、いつも地上の誰かに光を注いでいる太陽について再確認させられます。また、日食についても言及されており、続いてコロナと黒点という太陽の観察の際に触れる事柄も印象的に描かれています。そしていよいよ、様々な芸術家や子どもたちが描いた太陽、そしてムナーリ氏が描く様々な手法の太陽の数々が紹介されています。太陽はひとつなのに見え方は見る人次第。そして、どう描き出すかは実に自由で、演出の仕方しだいでドラマチックに表現できることを、「太陽をかこう」は教えてくれます。あとは実践あるのみですね! 
 すべての漢字にはふりがなが振ってあります。

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