急行「北極号」

サンタクロースを一目見ようとイヴの夜を寝ずに過ごす少年は、
急行北極号に乗り込みサンタのいる北極点に向かう。
そこで少年はサンタからソリの鈴をもらう。
その美しい鈴の音はサンタを信じる者にしか聞こえないのだという。
少年が大人になった今も、彼にはその鈴の音が聞こえる。

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急行「北極号」 あすなろ書房
クリス・ヴァン・オールズバーグ 作、村上春樹 訳
コルデコット賞受賞

 美しく描かれたこの本をめくる時は、うっとりしてしまうので瞑想に似た時間を過ごすかのようです。 心にゆとりを持ちたい時に手に取りたい本です。

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 サンタクロースからもらった鈴の音はサンタを信じる者にしか聞こえない。少年の友人はサンタなどいないと言い、鈴の音は少年には聞こえるが両親には聞こえず、やがては妹も聞こえなくなってしまうという現実的なことも書いてあります。サンタを信じている子どもには複雑な話かもしれません。子どもにも読んで欲しい美しい本ですが、サンタを信じる心を持っていた大人のための本なのかもしれません。とは言えやはり、サンタはいるよという物語です。5、6歳くらいから楽しめる絵本だと思います。
 映画「ポーラー・エクスプレス」の原作本です。原作本を読み、映画を楽しむ。こういうの大好きです。

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